How? Happy Endingのために

人生100年時代の 保険の自助→共助→公助 「保険の見直し」の見直し

菅義偉新首相が国民に対して、「自助→共助→公助」というメッセージを掲げたことに対して、賛否があるようですが、保険の検討の順序は菅首相のメッセージの並び順とは異なります。

保険の検討の順序は、公助→自助→共助が正解です。

コロナ禍の下、保険(民間)の見直しによって家計の負担を軽くしたいという人が多いようですが、検討の順番を間違えないようにしてください。

 

コロナ禍以前より、復興特別税、消費税増税など税負担の増加に加え、社会保険料の増加も家計に重くのしかかっています。さらに、3.11後、地震保険料は引き上げられ、毎年の風水害にともない、火災保険料も値上げされる一方です。

そして、コロナ禍により収入減に苦しむ家庭が少なくありません。そんな中で、損害の発生を前提とした旧態依然とした保険から保険への「保険の見直し」ではなく、損害の発生を回避するロスプリベンションとの組み合わせを考えていきましょう。

民間保険の保険料負担を引き下げながら、より安心して生活するポイントは以下の3点です。

① 公助をきちんと理解する。

② 自助によるロスプリベンションを行う。

③ ①②を行った上で、必要な民間保険(共助)を掛ける。

現在の保険販売において公助(公的保険)の説明はそれなりになされるようになってきましたが、検討のフレームに欠けているのは自助の部分です。

考えてみてください。そもそも、あなたの不安を引き起こす原因であるリスクを招致するのは、あなた自身の生活(習慣)なのです。匂いがリスクだとすれば、臭い物に蓋をするのではなく、元から匂いを絶つ方が合理的です。

(対比)保険の公助・公助・自助

まず、保険の給付は保険金ですから、金銭のリスクを支出の増大と収入の減少の二つに分けて、個人を対象とする保険を公助、共助、自助にプロットしてみました。

公助は、強制的に徴収される税や社会保険料によって、自分の意思にかかわらず、保障されます。要否の判断は不要ですが、何がいくら保障されているのかは、準備済み資金として把握しておく必要があります。そうでないと、無駄な保険を掛けてしまうことになります。
また、勤め先の企業や労働組合、官公庁などが福利厚生として様々な保障を提供している場合があります。これは共助の一種ですが、準備済み資金として把握しておきましょう。

民間の保険会社・共済は、加入者から掛け金を集めて、保険事故のあった加入者に保険料を分配交付する機能を果たしていることから、共助のシステムと見ることが可能です。

自助は自分で行う貯蓄や換金可能な資産に加えて、ロスプリベンションとして、損害の発生を防止する取り組みです。

(検討の順序)

はじめから保険の見直し(共助である民間保険)ではありません。

公助(公的保険)

自助(貯蓄・ロスプリベンション)

共助(民間保険)

<対比表 保険の公助ー共助ー自助>

従来の考え方は公的保険等の準備済み資金を計算した後に、不足分を共助である民間保険でカバーする必要があるというロジックでした。今後はその前に、自助によるロスプリベンションを検討しましょう。

(従来)保険(民間)の保険金額=必要保障額ー準備済み資金(公的保険等)

(今後)保険(民間)の保険金額=必要保障額ー準備済み資金(公的保険等)ーロスプリでカバーできる金額

公助について確認したい人はこちらのサイトが参考になります → よくわかる!公的保険の教科書

ロスプリベンションが先!

保険の検討の順序は、「公助→自助→共助」であると書いたものの、そもそも「保険の検討の順序」という課題の設定に問題があることを認めなければなりません。

保険の見直しは目的ではなく手段に過ぎず、保険自体は、発生が見込まれるリスクが発生した後に金銭で給付をするだけのことです。

しかし、もっとも望ましいのは、損害が生じた場合に金銭的な給付を得ることではなく、「損害の回避」をして、今まで通りの生活を続けることです。損害を回避することを今後ロスプリベンションと言い換えます。

リスクマネジメントはロスプリベンションと保険の組み合わせ

事故に遭って保険金をもらうより、保険金をもらえなくても事故に遭わない方がよいからです。

保険の見直しをする際は、ロスプリベンションを合わせて考えましょう。

ロスプリベンションは保険の必要性を減少させ、万一機能しなかった場合に保険が役に立ちます。

今、世界中の人々から求められているロスプリベンションと言えば、コロナウィルス(covid-19)のワクチンです。なぜならば、有効なワクチンを事前に接種しておけば、コロナウィルスに感染してもその損害を最小限にすることが可能だからです。

多発する自然災害では、保険を適切に掛けておけば、水害で被害を被った家を保険金で再築できるとしても、後片づけ、再築までの避難場所の確保、仕事、子どもの学校の手配などの時間や手間は保険金で復旧することができません。アルバムや想い出の品など保険金で復旧できないものは少なくありません。

また、タバコが原因で肺がんになった人が、がん保険の給付金をもらったとしても、がんが直るとは限りません。高血糖、高血圧がアルツハイマー病の進行を促進するのはよく知られている事実ですが、介護保険で介護施設に入れたとしても、失われた意識は戻ってきません。

このように、一定の損害の発生を条件として給付を行う保険契約は、ロスプリベンションが機能しなかった場合の第二の備えなのです。保険の見直しの前にすべきはロスプリベンションです。ロスプリベンションが充分であれば、第二の備えである共助の保険は最低限でよいのです。もちろん、それは公助である公的保険を計算した上にです。

しかしながら、第一の備えであるロスプリベンションを意識している人はわずかです。

ロスプリベンションとして、禁煙すれば肺がんを、食事、運動、睡眠等の生活習慣を見直せば、血圧、血糖値をコントロールしてアルツハイマー病の発病を、ワクチンを予防接種すれば、感染症を、住宅を購入する際にハザードマップを確認していれば、水害で被災するリスクを回避する可能性が高まります。

第一の備えのロスプリベンションをした上で、第二の備えである保険を掛ければ二重に安心ですが、ロスプリベンションの状況によっては、リスクを保有する(保険を掛けない)選択も可能です。

禁煙すればがん保険を、血圧と血糖値のコントロールができれば、民間の介護保険を、ハザードマップ外に住宅を購入すれば、水災担保特約を掛けない選択肢も出てくるのです。

そうなれば、その保険料を他の使途において有効に使うことができます。

国民の多くが、自助であるロスプリベンションを行えば、共助の保険の必要性は減少し、崩壊しつつあり、サステナビリティに欠ける公助も長続きするはずです。

理想的な状況はロスプリベンションによって、発生する損害を回避あるいは極小化した上で、第二の備えは公助(公的保険)中心として、共助(民間保険)はわずかでよい状態だと言えるでしょう。

クルマの衝突予防技術(ロスプリベンション)の進展と保険

クルマは近いうちに完全自動運転が可能となりそうです。そこで、自動車の衝突防止技術が進化しています。その装備を備えた自動車の保険料は極めて安いのです。ぶつからない自動車が出現した時に、自動車保険の賠償責任保険はなくなるかもしれません。

ワクチンに加えて自動車の衝突防止技術はロスプリベンションのわかりやすい例だと言えます。

検討の順序

1.公助(準備済み資金の確認)
第二の備えである保険(民間)の見直しを考える際に、まず公的保険と所属する組織が提供している福利厚生の保障を確認する。

2.自助(貯蓄とロスプリベンション)
<1>損害発生時に使うことができる自分の貯蓄に加えて、換金できる財産を計算してみる。
<2>損害の発生を回避する第一の備えであるロスプリベンションを検討し、実行する。

3.1.2の後に、なお必要であれば、共助(民間保険)の活用を考える。

4.保険でカバーされないリスクについてもスクリーニングを行い、ロスプリベンションしておく

最低限チェックしておきたいロスプリベンション

ロスプリベンションの方法は多岐にわたりますが、代表的なものを見てみましょう。
見ると、ごく当たり前のことばかりですが、実行するのは容易ではありません。

最も大切なのは健康です。生活習慣の改善からはじめてみたらいかがでしょうか?

生活習慣改善10カ条

その1【運動】 適度な運動を毎日続けよう

その2【たばこ】 今すぐ、禁煙を!

その3【食事(塩分)】 塩分は控えめに

その4【食事(脂質)】 油っぽい食事は避ける

その5【食事(肉類よりも魚のすすめ) 主菜は“肉より魚”を心がける

その6【食事(野菜)】野菜をたっぷりとる

その7【飲酒】お酒はほどほどに

その8【歯の健康】毎食後歯を磨こう

その9【ストレス】自分に合った方法でストレス解消

その10【睡眠】規則正しい睡眠で十分な休養を

より詳しい情報が掲載されています。全国健康保険協会のサイトをご覧ください。

オールリスクマネジメント

保険の見直し方の見直しについては公助→自助→共助(民間保険)の順で進めてみてください。今回は損害が発生した後の補償ではなく、損害の発生を回避することの方が大事である点、そして、自分の生活習慣の見直し(自助)が損害の回避にもっとも重要であることをお伝えしました。

しかし、保険が対象としているリスクは金銭に換算できるものに限られ、しかもその一部に過ぎません。保険でカバーできないリスクは保険のセールスパーソンではなく、自助もしくはそれぞれの専門家と一緒に備える必要があります。

保険でカバーできないリスクとは?
知らないことに備えることはできません。

保険でカバーすることができないリスクを知るためにHappy Ending カードをプレイしてみてください。Happy Ending カードは保険とは別に”もうひとつの保険”を提供します。

Happy Ending プランナーとプレイする → Happy Ending プランナー
ウエビナー(Happy Ending School) → Happy Ending カード体験会

保険と保険がカバーしないリスクを合わせてはじめてオールリスクマネジメントです。保険以外にもロスプリベンションをしっかりしておきましょう。