ゲーム機で一度くらいモグラを叩いたことがありませんか?
モグラを叩いている自分の姿をどう思いますか?
モグラ叩きは、制限時間内に複数の穴から次々と頭を出すモグラをハンマーでたたいて得点を競うゲームです。 ひとつの穴から出てきたモグラを退治しても、別の穴から別のモグラが次々と現れてきます。モグラがひょこっと穴から頭を出すたびにハンマーで叩きますが、次から次への出てくるのでキリがありません。
どの穴から出てくるかが予測することができないため、このゲームの主導権はモグラが握っており、人間は反応しているだけです。
モグラ叩きがゲームになる理由は、モグラが害獣だからです。
モグラが掘る土の中のトンネルによって作物に影響が出ることと、土壌の保全に必要なミミズを食べ尽くしてしまうのです。
害獣として駆除したいのですが、モグラは彼等が掘った土の中のトンネルにいるので、地上にいる人間はその存在と居場所を知ることはできません。彼等が地上にあらわれない限り、人間は叩くことができません。
その状況をシミュレーションしたのがモグラ叩きのゲームなのです。
畑のモグラ
あなたが畑を守っている農家だとしましょう。
ある日、畑に出てみるといくつかのモグラ塚を発見しました!
やられた〜と思ってモグラ塚まで走りますが、モグラは土の中にいるので見えません。あなたの畑には既にモグラがトンネルを張り巡らして、ミミズは食い荒らされていたのです……
モグラを発見した時点ですでに手遅れ……
ゲームセンターのゲーム機であれば、悪い得点を見るだけで終わりますが、リアルな畑においては作物の売り上げの減少と土壌の劣化は必至です。あなたは、モグラをもっと早く見つけて退治しておけばと後悔しますが、後の祭りです。
人生のモグラ
幸いなことにあなたの畑にはまだモグラが出ていないかもしれませんが、モグラがいるのは畑だけではありません。
人生にも様々なモグラが隠れているのです。知らない間にわたしたちの人生にトンネルを掘っています。そして、突然私たちの目の前に現れて私たちを驚かせます。リアルなモグラと同様に、人生のモグラに気づいた時には手遅れなのです。
もちろん人生におけるモグラはメタファーですが、人生のモグラとはいったい何だと思いますか?
ケース おひとりさまの二郎さんの人生に現れたモグラ
おひとりさまの二郎さんの生きがいは食べることと飲むことでした。そのため、血圧と血糖値が高かったので、友人の幸男さんから、生活習慣に気を付けるようにアドバイスを受けていました。しかし、二郎さんは人生に潜む様々なモグラから逃れることができませんでした。(二郎さんはHappy Ending カードの裏面のQRコードから視聴することができる動画シリーズ「後悔しない人たち」の登場人物のひとりです)
<1匹目のモグラ>
幸男さんのアドバイスにかかわらず、暴飲暴食を続けた二郎さんは、脳卒中で突然倒れてしまいます。1匹目のモグラは、不健康な生活習慣だったのです。1匹目のモグラは、二郎さんが気づかないうちに血管を徐々に蝕んでいたのです。その血管が破裂した結果二郎さんは倒れてしまいました。
☞ 1匹目のモグラによる被害の回避策は、健康的な生活習慣を身に付けることです。
<2匹目のモグラ>
脳卒中で病院に入院し、高額な手術と長期入院を余儀なくされた二郎さんは、医療費の請求を心配します。結果として入院して2週間後に高額な自己負担金を現金で支払わざるを得なくなってしまいました。2匹目のモグラは、健康保険制度の無知というモグラです。高額療養費を知らない二郎さんは突然の入院において自己負担割合の金額を全額支払わなければならなくなったのです。
☞ 2匹目のモグラの被害に対する回避策は高額療養費を中心とする医療保険制度を知り、マイナンバーカードを保険証として利用して高額療養費を活用することです。
<3匹目のモグラ>
脳卒中で入院していた二郎さんは治療が終了したものの、下半身に障害が残ったために、退院後即自宅に帰ることができず、介護施設にて長期間のリハビリをする必要がありました。下半身が不自由な二郎さんは介護施設を自分で選ぶことができませんでした。3匹目のモグラは、要介護状態です。
☞ 3匹目のモグラの被害に対する回避策は、自分が要介護状態になった場合に入居する介護施設を予め探しておくことです。誰でもいつかは要介護状態になるのです。しかも、そのタイミングは二郎さんのように必ずしも高齢になってからだとは限りません。
<4匹目のモグラ>
介護施設に入居してリハビリをしようとした二郎さんは入居の申込みにあたって、施設から入居契約書に身元引受人と連帯保証人の署名と捺印が必要であることを告げられました。配偶者と子のいない二郎さんが頼める先は姪の明子さんしかいません。そこで、病院から明子さんに電話で事情を話して頼みましたが、連帯保証をすることに対してよい返事をしてもらえせんでした。4匹目のモグラは、病院への入院、介護施設への入居契約に必要な身元引受人と連帯保証人でした。
☞ 4匹目のモグラの被害に対する回避策は、病院への入院、介護施設への入居に必要な身元引受人と連帯保証人を予め健康なうちに見つけて依頼しておくことです。
<5匹目のモグラ>
姪の明子さんは、介護施設への入居に必要な身元保証人になることに対して、次のような不安を二郎さんに述べましたが、二郎さんにはどのように答えたらよいのかわかりませんでした。
*連帯保証人となった場合に、本当に保証をしなければならないような事態に陥らないのか?
5匹目のモグラは、連帯保証人に連帯保証のリスクがないことを説明する方法の無知です。
☞ 5匹目のモグラの被害への回避策は、財産目録とキャッシュフロー表を作成して、連帯保証人に対して、充分な財産があることを根拠をもって説明し、保証させるリスクがないことを説明することです。
<6匹目のモグラ>
姪の明子さんは、さらに次のような不安を二郎さんに述べましたが、二郎さんにはどのように答えたらよいのかわかりませんでした。
*二郎さんが再び脳卒中や認知症などで、意思能力を失った後はどのようにサポートすればよいのか?
6匹目のモグラは、本人が意思能力を失った後においても、身元保証人が身上監護と財産管理をすることができるようにする方法についての無知です。
☞ 6匹目のモグラの被害に対する回避策は、財産管理委任契約、任意後見契約を公正証書として身元保証人と契約することです。
<7匹目のモグラ>
姪の明子さんは、さらに次のような不安を二郎さんに述べましたが、二郎さんにはどのように答えたらよいのかわかりませんでした。
*二郎さんがなくなった後は遺体を引き取らなければならないが、何をどうすればよいのか?また、その費用はどうすればよいのか?
7匹目のモグラは、本人の死後事務(遺体の引き取り、葬儀、火葬、埋葬、債務の弁済、年金の支給停止などの諸届等)と費用・報酬の支払いを身元保証人ができるようにする方法に関する無知です。
☞ 7匹目のモグラの被害に対する回避策は本人と身元保証人が公正証書で死後事務委任契約を契約しておくことです。
人生のモグラはどこにいる?
突然の脳卒中に起因して二郎さんに出現したモグラですが、脳卒中という一匹のモグラが他の様々なモグラの活動を誘発します。モグラは必ずしも一匹ではなく、次々と穴から出てくるので、モグラ叩きになるというわけです。
人生のモグラがどこにいるかといえば、土の中ではなく、無知という土の中にいるのです。無知は想定外と言い換えることもできるでしょう。
見えない、知らないというのはそれ自体が大きなリスクなのです。
脳卒中になってしまった二郎さんがハンマーを振り上げて、つぎつぎに出てくるモグラをその都度叩いて問題を解決することができるでしょうか?
泣きっ面に蜂ならぬモグラです……
あなたが二郎さんだとしたらいかがでしょうか?
予め、モグラの居場所がわかったら?
トンネルを掘る前にモグラを見つけることができたら……
二郎さんが遭遇するような人生のモグラのリスクが予めわかっていたら……
モグラ叩きをする必要なく、モグラによる被害を回避することができると思いませんか?
賢明な人でも知らないことに備えることはできません。
多くの人は一部のモグラは気にしていますが、すべてのモグラからすればごく一部です。このままだとモグラ叩きをすることになりかねません。
人生におけるモグラを予め知っておきたいと思いますか?
それとも、モグラが出てきた都度モグラ叩きをしますか?
人生のモグラを漏れなく知る方法を知っていますか?
たくさん本を読みますか?たくさんのセミナーに参加しますか?
残念ながら、それぞれの本もセミナーも一匹のモグラです。
もし、将来自分の人生のモグラ叩きをしたくないと思ったら、Happy Ending カードをプレイしてみてください。たくさんのモグラがみつかりますよ!