A.前向きの人生

後悔をチャンスに変える!反実思考と予期的後悔とは?

後悔を後悔のまま終わらせて損をしていませんか?
後悔しただけではもったいない!後悔をチャンスに変えるヒントをお伝えします。

やり直すことができたら?

あなたは麻雀をしています。麻雀で自分が捨てた牌が役満で当たってしまいました。その捨て牌を取り消してもらうことはできません。他の牌を捨てるべきだったとの後悔が残ります。

野球の試合、あなたは投手です。9回裏同点でこちらは守っています。ツーアウトですが、走者は2塁にいます。次のバッターは4番の強打者だったので敬遠も考えましたが、ストレートが走っていたので勝負したところ、見事にセンター前にはじき返されて逆転負けしてしまいました。投げた球を取り消すことはできません。敬遠すべきだったと後悔が残ります。

ところが、同じゲームで後悔を取り消すことができるゲームがあります。
PCゲーム、ゲーム機等のコンピュータゲームで対戦相手がコンピューターの場合です。

麻雀も野球にもコンピュータゲームがあります。
あなたはなんらかのコンピュータゲームをしたことがあるでしょうか?

あなたのミスで失点した結果、このままケームを続けても前回の得点を上回ることがないとわかった時、あるいはあなたが死んでしまい、ゲームオーバーとなってしまった時、そのまましょうがないとあきらめているでしょうか?
そんなことはないと思います。リロードボタンを押して、失点もしくは死ぬ直前の状態から再度プレイをやり直しているはずです。

コンピュータゲームの多くに後悔を糧にしてやり直すことができるリロード機能が付いています。リロード機能があれば、後悔から得た経験知をもとによりよい成績を得ることができるのです。

人生にもリロード機能があったらよいと思いませんか?

多くの人が後悔してリロードしたくなったこと

後悔は経験したくない好ましくない感情ですが、その後悔を前向きにとらえ、むしろよりよい人生に活かす研究が広がってきました。その中心となるニール・ローズの「後悔を好機に変える」ダニエル・ピンクの「The Power of Regret」から反実思考(仮想)の理論を紹介するとともに、後悔しない人生にするために必要な予期的後悔の具体的な方法を提案します。

多くの人がした後悔は?

1️⃣ 教育     32% もっと勉強しておけばよかった

2️⃣ 仕事     22% もっと仕事を一生懸命やっておけばよかった

3️⃣ 恋愛     15% あの人に声をかけておけばよかった

4️⃣ 子育て  11% もっと子供に愛情を注いでおけばよかった

米国におけるニール・ローズらの調査結果「典型的なアメリカ人の後悔― 全国代表 サンプルに基づく発見(2005年)」における後悔したこと上位4位は以下の通り(パーセントは回答者の割合を示す)

米国における調査ですが、あなたはこの結果をどう思いますか?
もはや挽回するチャンスが失われたと思った際に感じる後悔です。

最近後悔したことは何ですか?

今までの人生に全く後悔がないという人は自分に対する合理化が過剰ではないでしょうか。 長い人生を振り返ってみれば、あの時、こうしていれば、ああしていれば、もっと良い人生になっていたのに! と思うようなコトは、ひとつやふたつではないはずです。
そこで、私がセミナーでよく受講者の皆さんにする質問ですが、あなたならどう答えますか?

もし、もう一度人生をやり直すことができるとしたら、あなたは何歳からやり直したいと思いますか?

YES!  やり直したいことがある。それは○○歳から
NO!  やり直したいことはない

ただし、条件が1つあります。それは、人生をやり直す前にあなたの記憶は全て削除され、その時にした反省から得た経験知を活かすことはできないということです。

この条件においてあなたは人生をやり直したいと思うでしょうか?

この条件が付いた質問に対する大半の人の回答は、もう一度人生をやり直すことができるとしてもやり直したくない!
なのです。

すでにお気づきだと思いますが、その理由は、付帯された条件である記憶を消されてしまえば、再び後悔したときと同じ人生のターニングポイントに立った際に、今考えている好ましい結果につながる選択をするとは限らないからです。後悔したのと同じ選択をする、あるいはそれよりももっと悪い結果を引き起こす選択をする可能性もないとは言えないからです。

そこで、条件を後悔に基づく経験知を生かしても良いことに変更すると、多くの人がやり直したい人生があると手を挙げるのです。

コンピュータゲームにおいて「しまった!」と後悔した後に選ぶのは、新規ゲームを立ち上げて一からやり直すことではなく、今までプレイしていた経験済みのシナリオを後悔する直前の状態にリロードすることです。その理由は、リロードが失敗した経験知を利用することができるのに対して、新規ゲームはプレイする環境が異なるためその経験知を活かすことができないからです。

リロード機能があれば、プレイヤーは経験知を積み上げることができ、高得点を獲得できるようになるため、さらに難易度を上げたゲームをしたくなります。同じシナリオを何回も何回もリロードして再チャレンジした経験がありませんか?

リアルな人生もコンピュータゲームのように後悔の経験知を活かすことによって、より面白くすることができるはずです。

現実を理解するための基準と反実思考(仮想)

後悔、不満、感謝、共感、幸運 、不運……
何気なく感じているように思えるこうした感情が生じるには、直面する事実と異なる別のシナリオ(基準点)を描く必要があります。

私たちには、様々な情報が記憶として蓄えられており、その記憶から目印となる基準点が形作られます。何が普通で何が普通でないのか、それらの基準点と現実と照合することで、直面する現実の持つ意味がはっきりと理解され、後悔、不満、感謝、共感、幸運 、不運などの感情が涌くのです。

この機能を反実思考(仮想)と言います。
〇〇(基準点)が起こらず、実際には□□が起きたと言うように、事実に反する基準点と目の前の事実を対比することによって、現実に起きた出来事がもつ意味・意義を認識することができるのです。

この反実思考が意識的にではなく、無意識下で自動的に行われているのです。

(ケース:健康診断の結果数値)
健康診断の結果通知書を見たところ、血糖値の検査数値であるHbA1cが7.2でした。この7.2という数値だけを見てもこの数値の意味は見出すことはできません。そこで、以下の基準値と比較するとによって、7.2の値の意味が明らかになります。

5.5≦    正常
6.0〜6.4 糖尿病の可能性あり
6.5%≦    糖尿病が強く疑われる

基準点との比較によって糖尿病であることが判明したので、今まで送ってきた生活習慣を後悔することになりますが、生活習慣を見直し、治療を受けるのか、放置して今まで通りの生活を続けるか否か判断することになります。

(ケース:資産運用)
老後資金として新NISAを始めました。高配当で成長性が高いと推奨された○○株式会社の株式を購入しました。ある日株価を調べてみると、一株2,100円でした。この時の一株2,100円というのは事実です。しかし、2,100円という1点の数字を見ても何ら意味・意義は見出すことはできません。購入時の株価が1,800円であれば300円値上がりしたという意味が生じ、目標株価を2,400円と設定していたならば、あと300円上がれば売りに出そうという意味が生じるのです。この2点の基準値から、まだ目標値には達していたいものの、購入時よりは値上がりしているので好ましい感情を持てる可能性が高いと言えます。

(ケース:食事)
ランチはラーメンを食べたいと思いました。行きつけの好みのラーメン店がありましたが、近所に新しいラーメン店ができたので、そちらを試してみようと行ってみました。味噌ラーメンを注文しましたが美味しくない、期待はずれでした。

新しいラーメン店で食べた味噌ラーメンの味は現実であり、比較した基準点は行きつけのラーメン店の味でした。美味しくないという認識は、今食べているラーメンの味と今は食べていない(現実ではない)行きつけのラーメン店の味噌ラーメンの味を無意識が自動的に比較した結果生じました。期待値は行きつけの店のラーメンを基準点としてそれを上回る味だったのです。結果として行きつけのラーメン店でなくこの新しいラーメン店に行った自分の選択を後悔し、この店には二度と来るものかと思ったのです。

基準点は多くの場合、実際にあった事実とは異なるより好ましい状態をイメージしています。 後悔とは現実をより好ましい状態(基準点)を比較して、より好ましい結果に至る選択をしなかった自分に対する感情(好ましくない)です。

基準点の設定値によって、後悔するかしないかが左右されます。その基準点はその人の生活、アイデンティティー、その時におかれた環境等により、人それぞれなのです。

選択と後悔

選択と後悔は親子のようなものです。目の前にある現実は過去に行った自分の選択の結果です。後悔は自分の選択の失敗に関して自分を責める気持ちです。

「選択」は人間だけに許された高度な判断です。
この選択は、ランチをラーメンにするか、パスタにするかといった同一の時間における選択ではありません。将来のために限られた今の時間を何に使うかという選択です。①何をするか?②どうやってするか?③どれから着手するか?人生に残された時間は限られていますから、優先順位、即ち着手の順番は真にやりたいことをやり遂げることができるか否かという点で人生を左右する大きな問題です。

後悔を引き起こした自分が過去に行った選択について反実思考を行い、こうしていたならば、よりよい結果を得られただろうと反芻しながらカイゼンを図るのは、前回の失敗を成功に導く大切なプロセスです。直面する事実に対して、IF、もしこうしたら、より好ましい結果を得られたであろうと考えるプロセスが人類の発展をささえてきたのです。長く生きれば生きるほど、その経験をもとにした反実思考は、次の選択をする際に不可欠であり有効なプロセスであると言えます。

選択と後悔は反実思考を基盤に以下のようにループしていきます。

選択 → 結果 → 反実思考 → 後悔 → 選択 → 結果 → 反実思考 → 後悔

 

出来事を理解するために行われる比較の3つのタイプ

現実に起こった出来事に対して無意識は次の3つの比較のタイプを用いて、自分にとってどれだけ良いか悪いかについて、自動的に判定します。

反実的 現実に起こったことと理想の状態、望ましいこととの比較
社会的 自分自身と他人(自分より優れた人、劣った人)との比較
時間的 過去の自分と今(5年以内)の自分との比較

ニール・ローズはこの3つの基準点の中で最もよく使われるのは社会的比較ではないかと述べています。

問題への対処の方法と反実思考の方向

そもそも、解決が必要な問題が生じたときの対処方法は2つしかありません。
この2つの選択に無意識下で行われる反実思考が大きく影響しています。

1️⃣ 積極策 状況(環境)を自分が望む方向に変える。
2️⃣ 消極策 自分を状況(環境)に適合させる(1️⃣で状況を自分が望む方向に変えられない場合)

この2つの対処方法に対して反実思考は2つの方向があります。

A. 上向きの反実思考(IF:もし〜していれば……になっていたであろう)
実際の状況に対して、実現してほしいと願うものと比較して、その問題を改善するために、必要な積極的な手段を考えて実行する。この対処法は深い後悔を伴うため、感情的には負荷が大きいものの、カイゼンのチャンスを産みます。

B. 下向きの反実思考(ONLY: せめてもの幸いは……だったこと)
実際の状況に対して、もっと悪くなっている状況と比較して自分を慰める。所与の状態に自ら適合させます。カイゼンのチャンスはあきらめたものの、後悔を慰める効果があります。

上向き比較と下向き比較によるトレードオフ
将来の良い結果を得るためには、悪い気分を我慢しなければならないし、気分良くなるためには、良い結果をあきらめなければなりません。人間は常にこのトレードオフの判断を迫られているのです。

(ケース 受験)
弁護士志望の高校生であるAさんは東京大学を目指して懸命に受験勉強に取り組みました。予備校の模擬試験においては合格圏内に2回入っており、 第一志望である東京大学の合格にある程度自信を持っていました。その受験を終えても手応えを感じており、合格できると思っていましたが、残念ながら落ちてしまいました。学科として少し不安があった数学で得点できなかったのです。しかし、Aさんは 力試しに受験していた慶応大学には合格していました。

ここでAさんの反実思考はトレードオフの2つに分岐します。
🔹上向きの反実思考
数学で良い点が取れていれば、合格していたと言う現実よりもより良い結果を考えて、数学の学力を伸ばすことを考え、浪人して再度東京大学を受験することになります。

🔹下向きの反実思考
第一志望の東京大学には合格できなかったものの、慶応大学に現役で入学すれば、1年浪人生活をして時間を無駄にすることなく、司法試験に向かって早くスタートできる。浪人して数学の学力を高めたからと言って翌年東京大学に合格することができるとは限らない。以上の判断から慶応大学への進学を決めることになります。

人は、改善を目指すために、上向きの比較をし、慰めるために下向きの比較をするのです。
長い人生において、必ずしも下向きの反実思考がマイナスであるとは限りません。人間は上向きの反実思考と下向きの反実思考を時と場合に上手に使い分けることができるのです。

行為後悔と非行為後悔

後悔にはやった結果に対する行為後悔とやろうと思ったにもかかわらずやらなかった非行為後悔のふたつがあります。
あなたはどちらの後悔の方が大きいと思いますか?

振り返るタイミングによって両者の後悔の大きさが異なることがわかっています。

🔹短期的に出来事を振り返るときにはやってしまったことを後悔しがち
先週の出来事 行為後悔 53% 対 非行為後悔 47%

🔹長期的に出来事を振り返るときはしなかったことを後悔しがち
人生を振り返った出来事、非行為後悔 84% 対 行為後悔 16%

長期的に振り返るとやらなかった後悔が圧倒的に多い言うことになりますが、この理由は、私たちの脳がないもの(非行為)ではなく、あるもの(行為)に反応するようにできていることによるようです。ネガティブなことが起きても、あるものであるならば、下向きの反実思考が働きやすいのですが、ないものに対しては、下向きの反実思考が働きにくいからだと言います。

完了している課題か未完了か

ツァイガルニック効果(Zeigarnik effect)とは、「目標が達成されない課題についての記憶は、完了された課題についての記憶に比べて想起されやすい」という心理学上の現象 貴重な資源を有効に使うため

 

予期的後悔 「もし~をしなければ、私はその決断を後悔するだろうか?」

これまでは後悔を引き起こす反実思考について書いてきましたが、後悔が生じるのは、過去の経験に対してであり、それを引き起こした自分の選択は過去の経験以前にしたものです。

リアルな人生にコンピュータゲームのようなリロード機能はありません!

上向きの反実思考が今後のカイゼンに結びつき、下向きの反実思考がつらい後悔を緩和する機能があったとしても、そもそも後悔を引き起こすような経験は少ない方が好ましく、後悔を引き起こす選択をしなければよいのに!と思いませんか?

予め後悔を回避した人に必要なのは反実思考ではなく予期的後悔です。

予期的後悔は、将来後悔を引き起こす可能性のある事実(リスク)を予期することによって、より好ましい結果をもたらす選択を行おうものです。
対象となる選択は非行為であり、その非行為の選択肢を思いつかなければ、予期的後悔を行うことはできません。

(ケース 地震保険特約の加入)

🔹甲さんは一戸建ての住宅に家族4人で暮らしていましたが、能登半島地震の報道を見て地震保険特約に加入していないと、地震による火災も揺れによる倒壊も津波も支払われないことを知りました。保険代理店に保険料を聞いてみると決して安い金額ではありません。予期的後悔をすることなく地震保険の加入は見送りました。

🔹乙さんは一戸建ての住宅に家族4人で暮らしていましたが、能登半島地震の報道を見て地震保険特約に加入していないと、地震による火災も揺れによる倒壊も津波も支払われないことを知りました。保険代理店に保険料を聞いてみると決して安い金額ではありません。

👉しかし、住む家を失って困っている能登半島の被災者の姿を自分と自分の家族に重ね合わせて想像してみました。地震保険特約に加入せずに家を失った際の家族の姿と加入した後に家を失った家族の姿を比較してみると、加入しなかった場合の自分の後悔を考えて、地震保険特約を中途で付帯する判断をしました

🔹丙さんは一戸建ての住宅に家族4人で暮らしていましたが、能登半島地震の報道に関心がなく、今でも地震保険特約に加入していなくとも、普通の火災保険だけで地震による火災も揺れによる倒壊も津波も支払われると思っています。その結果、地震保険特約は契約していません。

誰の判断が正しかったのかは地震保険金が支払われる地震が発生するか否かによりますが、地震が発生した場合の後悔の大きさはどうなるでしょうか?後悔の大きさ順に並べると以下の通りです。

甲 > 丙 > 乙

・甲さんは地震保険の機能を知りながら契約しませんでしたが、予期的後悔はしていないのです。先に保険料が高いという点から契約に否定的な感情が涌き、その後に意識が地震保険を契約しなくてもよい理屈をつけたのです。しかし、地震による住宅の損害をカバーすることができたにもかかわらず、それをしなかった後悔は小さくありません。

・乙さんは地震保険加入についての後悔はありません

・丙さんは自身の無知から契約しませんでした。地震保険を契約をしないという非行為の選択肢自体を知らないので、予期的後悔をすることができません。従って、地震で被災した場合の反実思考しかすることができません。

保険の加入の判断は、予期的後悔を行う場合が多いと言えます。十分に予期的後悔をした上で判断すれば後悔が少なくなるでしょう。

なぜ、予期的後悔をすることによって予め後悔を回避しないのか?

地震保険のケースで予期的後悔をするしないの差はどこから生まれるのでしょうか?判断は感情が行います。その後に意識が理屈づけをするのです。甲さんと乙さんの判断の差は、地震で家を失った自分と家族の姿を具体的にイメージしてそれを見た時にどう感じるのか、地震保険を契約しなかったとしたら、自分はどのように後悔するかを感じようと努力したか否かの「差」なのです。

基準点は今まで通りの家に住み続けることだとしても、住み続けることができなくなったら、自分と家族はどのような状態に陥るのかと予期する将来の事実には大きな幅が生じます。

予期的後悔は基準点と異なる状態を想像する力に大きく左右されます。
また異なる状態と比較して見ることによって基準点が当たり前のことではないことに気づくのです。

丙さんは無知による後悔です。後悔する前提には人生を自分でコントロールしているという意識が必要です。無知では大切な人生をコントロールしようがありません。
予期的後悔は人生の航海術です。
海図を持たない成り行き任せの航海は座礁、難破という後悔をもたらします。人生という航海を旅するのであれば、最小限の海図は用意しておきましょう。

人生の予期的後悔をすることができたら

後悔したくないのは地震保険の加入だけではありません。
人生という広いフレームで予期的後悔ができれたらいかがでしょうか?
しかし、人生全体の予期的効果をするのは容易ではありません。
その理由は

1️⃣ 人生をフレームとした場合のリスクは多岐多用です
2️⃣ 多岐に渡るリスクを高度にパターン化する必要があります
3️⃣ 高度にパターン化したリスクを直観で認識することができるデザインが必要です

ある程度の費用と時間の投資が必要です。
それでも人生の予期的後悔を試してみたい人はHappy Ending カードをプレイしてみてください。

👉 後悔しない人生に!Happy Ending カード!!

予期的後悔の副作用

しかし、予期的後悔にも副作用があります。あまり考えすぎると人生が堅苦しくてつまらなくなってしまいます。

そこで、人生のスタイルを3つに分けるとするとあなたはどのタイプでしょうか?

1️⃣ とことん人生派 :何もかも計画通りでないと気が済まない人

2️⃣ ほどほど人生派 :大きなリスクだけは回避した上で気ままに暮らしたい人

3️⃣ なりゆき人生派 :将来のことより今の幸福を最大にしたい人

私たちHappy Ending プランナーはほどほど人生がおすすめです。
予期的後悔もしすぎてはいけません。ほどほどがよいのです。

予期的後悔するタイミングは?

やり直すチャンスが残されていれば、いつでも予期的後悔をしてみるべきです。
学生の受験のようにやり直すチャンスが残されている場合には、後悔は生き延びます。しかし、後悔を活かすチャンスが残されていない人はその老後は後悔を取り戻すことができずに好ましくない感情に苛まれるだけです。

特に高齢になってからの後悔は深刻です。
時間的にも自身の心身の能力としても残されるチャンスが少ないからです。老後を対象とした予期的後悔は人生の物語をHappy Ending !!にするために重要な備えです。

100年の人生を俯瞰したライフデザインのスタートは予期的後悔をすることです。
タイミングは40歳がベストです。
40歳を起点に毎年見直していきます。

なぜ40歳か?
1️⃣ 高齢化した親のことで後悔する可能性が高まります。
2️⃣ 仕事、結婚、子ども、住宅などの若い頃の課題を乗り越えて自分自身の将来が見えてくるのが40歳です。健康、家族、お金、生きがいの老後の4大不安に対する備えをするには心身ともに充実したタイミングです。

最後に

「もし〜をしなければ、私はその決断を将来後悔するだろうか?」

この問いをお忘れなく!