行動心理学

後悔最小化フレームワーク:一度きりの人生をハッピーエンディングにする方法とは?

後悔先に立たず!

意識をしているわけではありませんが、私たちは、あらゆる選択において後悔をしないように意思決定をしています。後悔は少ない方が間違いなくHappy ですよね。

航海しない人生にするために、後悔最小化フレームワークについて考えてみませんか。

ジェフ・ベゾス

 

Amazonの創業者であるジェフ・ベゾスがその自伝である「Invent & Wander」(2021年出版)に「後悔最小化フレームワーク」について語っています。

「最後は頭ではなく心で決めました。80歳になって人生を振り返ったときの後悔を、できるだけ減らそうと思いました。人が後悔することのほとんどは、しなかったことです。挑戦しなかったことや、足を踏み入れなかった道、そうしたものがいつまでも心残りになるのです。」(ダイヤモンド社)

 

彼はこの文章において3点述べています。

第一に、「後悔のほとんどが、しなかったことである」こと
第二に、「80歳になって振り返ったとき」と時期を決めていること
第三に、「頭ではなく心で決めた」こと

第三の点については、後に触れます。

第一の点:「後悔のほとんどが、しなかったことである」こと

人はしたことよりもしなかったことにより後悔を強く感じると言います。

やった場合には結果が出ています。後悔する結果となったとしても、心理的免疫システムがやがてその後悔を忘れさせてくれます。

一方、やらなかった場合には、結果が出ていませんから、やらなかった後悔がなくなることはありません。

やらなかった後悔であっても、それをいつかやれば、後悔が解消するのではないかと思うかもしれませんが、それはありません。なぜならば、後悔するのは、手遅れになったことがわかったからであり、手遅れになった時だからです。

第二の点:「80歳になって振り返ったとき」と時期を決めていること

人生を振り返るタイミングは、最期ではなく、80歳だとしています、
死の直前に明瞭な意識をもって人生を振り返ることができる人はごくわずかだからでしょう。

鎮静剤を投与されているがんの患者や認知症となっている人が、人生を静かに振り返るのは困難です。人生の総括を80歳で行うことにしているのは慎重なスタンスです。

ジェフ・ベゾスは、Amazonをスタートアップするか否かを80歳になって人生を振り返ったときの後悔を最小化できるかという基準で2日間かけて判断したようですが……

あなたはこのシンプルなフレームワークで人生の後悔を最小化できますか?
少しシンプル過ぎませんか?

全く後悔のない人生はないとしても、一度きりの人生を後悔のできるだけ少ないものにしたいものです。

もし、人生の後悔の最小化フレームワークに興味があれば、引き続きお付き合いください。人生における後悔を最小化する方法を提案します。

後悔とは何か?

そもそも、後悔とは何なのでしょうか?

(A Theory of Regret Regulation 1.0 Marcel Zeelenberg and Rik Pieters)より

後悔とは

・もっとうまくできたはずだと言う感情

・犯した失敗と失った機会の反芻

・自分を責める気持ち

・失敗を取り返したい、なかったことにしたい

・次のチャンスが欲しい

などと感じることです。後悔をするのは人間だけです。

 

後悔をするのは人間だけです。
後悔を感じるには、反実仮想(思考)即ち、現状以外の可能性を想像する能力が必要です。

ただ人間であるというだけではなく、現状以外の可能性を想像することができる人間だけが後悔をします。
その意味で後悔は高度な認知プロセスの結果であると言えますね。

自分の選択によって生み出された結果と、別の選択をすることによって得られたかもしれない他の結果を比較して、他の選択の方がより好ましい結果を得られたであろうと認識した場合に後悔するのです。

選択に対する後悔ですから、ある時点で、結果の発生を防ぐことができた場合のみ、悪い結果に対する選択に対して後悔を経験するわけです。

そして、結果の発生に対する影響の観点から、次の条件が加重された場合に、後悔はより大きくなります。

・もう少しのところまで来たが届かなかったと言う感覚

・自分に責任があったと言う感覚

感情の振れ幅は人それぞれですが、それが大きく振れる認知機能の高い人間にとって、後悔は幸福感に大きな影響を及ぼします。

ですから、認知機能の高い人は後悔をコントロールする必要性が高いのです。

やらなかった後悔の3タイプ

後悔をあらかじめコントロールするのが、後悔最小化フレームワークです。

やった後悔とやらなかった後悔のふたつがありますが、やった後悔はいずれ心理的免疫システムが解消してくれるので、注意すべきはやらなかった後悔です。

実は、ジェフ・ベゾスの後悔最小化フレームワークには欠点があります。
彼のフレームの対象は自分が現時点で直面(認識)している個々のライフイベントに対してなのです。

しかし、やらなかった後悔は、本人が現時点で認識しているライフイベントだけではなく、将来認識するかもしれないものも対象となるはずです。認識した時点ではすでに手遅れになって後悔するリスクを考えると、現時点では認識していなくても、将来認識する可能性のあるものを前倒しで判断しておく意味があります。

ここでは現時点では認識していないけれども、将来認識して後悔する可能性も加えてあります。
将来、選択する時点において、知らなかったことに対して責任を感じる場合です。

「知っていたら、やっていたのに!」
「もう少し調べておけばよかった……」というような後悔もあるでしょうから。

やらなかった後悔は以下のA,B,Cの3つのタイプに分けることができます。

やらなかった後悔タイプA
やる選択肢として認識していたものの、やらないと判断し、やらなかった結果としてした後悔

やらなかった後悔タイプB
やる選択肢として認識しており、そのうちやろうと考えていたにもかかわらず、やらずに間に合わなかった結果としての後悔

やらなかった後悔タイプC
やる選択肢として認識していなかったため、やる、やらないを判断をすることもできず、結果としてやらなかった後悔。

 

<住宅の地震保険のケース>
ここでケースで考えてみましょう。

地震を原因とする火災で住宅が焼失した場合には、火災保険だけでは支払いの対象とならず、地震保険特約を付帯させなければならないことはご存知でしょうか。

上の3タイプに応じて例示してみると下記のようになります。

<やらなかった後悔タイプA>

地震保険特約が必要であることは認識していたが、必要ないと判断した結果、地震保険特約を付帯させなかった。その後、地震が原因の火災で自宅が焼失してしまい、契約しなかった地震保険金は支払われず、その判断を後悔した。

<やらなかった後悔タイプB>

地震保険特約が必要であることを認識し、次回の火災保険の更新日に地震保険特約を追加する判断をしたが、更新日を迎える前に地震が原因の火災で自宅が焼失してしまい、契約していなかった地震保険金は支払われず、後悔した。

<やらなかった後悔タイプC>

地震保険特約が必要であることを知らなかったため、地震保険特約を付帯させず、保険金が支払われず、後悔した。

 

ここで問題です!
このA~Cの後悔3タイプでもっとも大きな後悔はどのタイプでしょうか?
また、後悔の大きさ順にならべてみましょう。

B → C → A

最も大きな後悔をするのはタイプBですね。
先に書いた通り、タイプBには後悔を加重する2つの要素があるからです。

・もう少しのところまで来たが届かなかったと言う感覚
・自分に責任があったと言う感覚

タイプCはリスクを十分に知らずに選択した責任が自分にあります。
タイプAは、勝負には負けたものの、負けることを想定内とした上での後悔ですから、最も後悔が小さいと言えます。

あなたの選択のうち、Bの状態であるのは何でしょうか?
後悔が大きくなりますから、早く実行した方がよいかもしれませんね。

どうしたらやらなかった後悔を最小化できる?

後悔が全くない人生はありません。
悔やんでも悔やみきれない後悔は「まさか!」というような滅多にない出来事に生じます。

悔やんでも悔やみきれない後悔を回避することが後悔最小化フレームワークの目的です。

もちろん、やって後悔することは想定内です。
ですから、やらなかった後悔をしないというのは、やって失敗したとしても後悔しないということがセットのフレームになります。

結果を後悔するかしないかではなく、判断自体を後悔するか否かなのです。

将来における自分の感情を想像するのは容易ではありませんが、何かを選択する際に、その他の選択肢を採った場合に何が起こるかを知ることができれば後悔を最小化することができます。

どうすれば、その他の選択肢を採った時に何が起こるかを知ることができるでしょうか?

後悔最小化フレームワークの要件

まず、やった後悔はこのフレームの対象外です。
なぜならば、やった後悔は心理的免疫システムが徐々に緩和していずれ忘れさせてくれるからです。

受験、ビジネス、恋愛、友人関係など誰もがさまざまな後悔をしてきたと思いますが、いつまでもそれらを引きずっているでしょうか。
おそらくそんなことはないと思います。

そこで、やらなかった後悔の最小化フレームの要件を定義します。

さらに、ひとつひとつの課題毎に判断しても漏れが生じますから、人生全体においてやらなかった後悔を最小化する要件を考えてみましょう。
以下の通りです。

<人生における後悔を最小化する要件>

要件1.やらないと後悔するかもしれないライフイベントをもれなくリストアップする。(未経験で気づいていないことを含む)

要件2.要件1のライフイベントから、自身の価値観に基づき、やらないと後悔すると判断したライフイベントを選択する。

要件3.やらないと後悔すると判断したライフイベントに着手する。

3つの要件のうち、難しいのは、自分が経験しておらず、知らないことをどのようにしてリストアップするかです。

また、ジェフ・ベゾフは「頭ではなく心で判断」すると書きましたが、理屈で考えても決まりません。まずは直観で判断した後に、理屈でチェックするが自身の価値観に沿った結果になります。

後悔最小化フレームワークの提案「一度きりの人生をハッピーエンディングにする方法」

後悔を最小化するためのカードゲームがHappy Ending カードです。

<Happy Ending カードが充足する後悔最小化の要件>

要件1.やらないと後悔するライフイベントを49枚のRISKカードでスクリーニングすることができます。

要件2.4つのロジックによって、自分の価値観に基づいてやらないと後悔するライフイベントを選択することができます。

要件3.チェックリストにやらないと後悔するライフイベントをチェックしてひとつずつ消し込んで後悔を最小化することができます。

Happy Ending カードによって後悔を最小化しておけば、あなたと家族の一度きりの人生をハッピーエンディングにすることができます。

 

人生の後悔を最小化したい人は少しの時間とお金を投資してみてください。
プレイする方法はリアルとオンラインの2つがあります。

◇ Happy Ending プランナーと対面でプレイする
近くのHappy Ending プランナーにお声かけください。
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